DAY1:HELSINKI〜飛行機の移動を少しでも楽にするTIPS

helsinki airport

羽田から名古屋へ、そしてヘルシンキを経由してロンドンへ。 北欧のどんよりと重い空に迎えられてヘルシンキ空港に降り立った時は、これからもおおよそ3日に一回は国をまたいで移動することを考えて、自分が勢いで始めてしまったことにちょっと後ろ向きになっていた。人間の気分は、かなりの部分その人がどんな空の下にいるかにかかっていると思う。そして、その事実に気づくのはいつも、太陽の光がそれまでの陰鬱な風景の上から、ウェットペインティングのように暖かいトーンを塗りかさねていく時だ。

天候のせいでロンドン行きの飛行機が遅れたおかげで、ちょっと前まで僕の気を滅入らせていた薄暗い空が、燃えるような夕焼けの美しさを際立たせる下地だったことに気づくことができたのはラッキーなことだ。こんな見事な夕焼けを、僕は見たことがない。だから移動することは重要なのだ。変化のない日常は人を安心で包み込むけど、同時に環境の繊細な変化に対する目を曇らせる。日常に埋もれて目立たない変化が、実はどれだけ自分の感情や感覚に働きかけているか、すっかり忘れてしまう。

根拠はないけど、きっとうまくいく。そう思えることだけが、今は重要なのだと思う。自分が何かをコントロール出来ていると思うのは、大きな間違いだ。ただ、一見何でもないけど大切な変化を見逃さないように、それだけは注意していこう。

ちょうどここまで書いたとき、僕は自分の名前(らしきもの)がアナウンスされるのを聞いた。ロンドン行きの便の準備がいつの間にか整い、最終登場案内の時間がきていたようだ。僕は今、ギリギリで乗り込んだ飛行機で、空の上からこの文章を書いている。多分、今日は疲れてしまって、この続きを書くことはできないだろう。

最後にいくつか、僕が飛行機の長距離移動を少しでも楽にするコツでも書いておこうと思う。もともと待ち時間にそのことについて書こうと思ってパソコンを開いたのに、あまりに見事な夕焼けに意識を奪われて、ついつい情緒的になってしまった。

時差ぼけ対策には、胃袋を空にして飛行機にのること。

もともとそんなに酷い方ではなかったけど、何かでこのことを知って試すようになって以来、時差ぼけに悩まされることはほとんどなくなった。人間はしばらく食べないでいると、睡眠をとったあとに最初に食べた食事に合わせて体内時計がリセットされるらしい。僕はいつも、飛行機に乗る前から食事を控えること、飛行機に乗ったら機内エンターテイメントも機内食も無視して、とにかくアイマスクをして眠ってしまうことを心がけている。そしてなるべく現地の朝に合わせて起きて、その時点で最初の食事をとる。大抵の場合、機内食のどれかはちゃんとその時間に出てくるので、メインをのがしても問題はない。それに、寝ていて食事を逃したと言えば、後で余った機内食を出してもらうこともできる。どのみち機内食なんて大してうまくないので、逃しても問題はない。

ちなみに、少しでもマシな食事を楽しむには、ベジタリアンミールか、特定の宗教の信者用の機内食を頼むといいらしい。なぜなら、そういった特別機内食は、ファーストクラスの食事と同様、注文があった分だけ用意するからだとか。これを教えてくれた人は、ヒンズー教徒用の機内食が一番だと言っていた。僕は機内食を食べないことが多いので真意のほどは不明。

また、飛行機で飲み食いしないでいると、麻薬を飲み込んで体内に隠し持っているのではないかと疑われるなんて話も聞いたけど、今のところそのような嫌疑をかけられたことはない。飲み物は飲むからかな?機内は乾燥するので、水は沢山飲んだ方がいい。

首に巻くタイプの枕とマスクは必須

乾燥を避けるためのマスクと、ネックピローがあると快適度がだいぶ違う。腰に当てるクッションも余分にあると楽だ。空気を入れて膨らますタイプが、100均なんかでも手に入る。僕はとにかくすぐにねるため、マスクとピロー、アイマスクもかぶって、完全防御で睡眠体制に入る。たぶん見た目かなり怪しいと思うけどきにしない。ネックピローはパンパンのまま使わないで、首にまいたまま椅子に寄りかかって、ちょうどいい具合まで空気をぬくと楽。

さて、実はすでに無事ロンドンの宿泊先に着いている。ちょうどいい時間なので、この記事をアップしてねることにする。ちょうど現地時間で夜12:00前。今回も割と上手い具合に現地時間に合わせられているのではないだろうか。明日はロンドンのデザインショップ巡りをしてみたい。